あなたは次に挙げる9つの項目に心当たりはありませんか?
- 大勢の人の前でしゃべるが苦手
- 友人と遊ぶ約束があると数日前からソワソワする
- 家で一人でいる時間が好き
- 自宅で友人に長居されるのが嫌い
- たくさんの人と話すより1対1のコミュケーションの方が得意
- 人混みに長時間いるのが苦手
- 電話よりメールやチャットの方が好き
- 疲れた時は自宅で一人で過ごしたい
- 長い会話をした後はクタクタに疲れる
もしそれらの項目に1つ以上あてはまるなら、あなたは内向型タイプの人である可能性が高いです。内向型×HSPの方なら、ほぼ全ての項目が該当するでしょう。
※HSPはHighly Sensitive Personの略で、精神面が非常に敏感で周囲からの影響を受けやすい気質の人を指します。
実は私もかなり内向的な人間で、上記の項目は全て自信を持って『YES』と回答できます。公私ともに電話をするのは大嫌いですし、大勢の集まりの後は家でボーっとする時間を作って心の充電が必要なタイプです。
そして内向型に当たはまった方は、人前に出るのや誰かに強く意見するのが苦手がせいで、これまでの人生で損な役回りをすることも多かったのではないでしょうか?
例えば、職場の先輩から強引に飲み会の幹事をお願いされ強く断ることができず引き受けてしまった、朝礼で突然スピーチを振られて頭が真っ白になり上手く話せなかったなど。
それに会社組織では声が大きな人や大勢の前で話すの得意な人の方が目立ちやすいため、内向型は外向型と比べて上司からも評価されづらい傾向にあります。
しかし自分を卑下する必要はありません。内向型には外向型に無い強みがあり、それを把握して磨き続ければ周りから高く評価される人物になることはできます。
その参考になるのが内向型が自分の性質を活かし、仕事で活躍する方法を解説した書籍『静かな人の戦略書』(ジル・チャン著)です。
今回は本書の中から、内向型で外向型よりも勝っていてビジネスでの成果につながる4つの能力についてお伝えします。
いずれも内向型の人にとってみれば、「そんなの別に普通でしょ?」と感じることなのですが、外向型の人からすれば脅威となる優れた力なので、ご自身の強みを知りたい方はぜひチェックしてください。
またその逆で内向型の弱みとそれをカバーする方法も、併せて紹介します。
内向型の人が持っている仕事で成果を出しやすい4つの強み
1.傾聴力
多くの優秀なビジネスマンは、相手から自分欲しい情報を上手く引き出す力を持っています。求めている答えを引き出す力を持っています。
取引先の会社の内部事情、顧客が本当に求めているものなど、仕事を円滑に進めるために必要な情報を巧みに引き出します。
そのために必要な力が『傾聴力』です。
『傾聴力』とは相手の話の上辺だけを聞くのではなく、しっかり耳を傾けで話を聴き、潜在的な悩み・価値観・本音を導き出す話の聴き方のこと。
共感力が高く無意識に相手の気持ちに寄り添うのが得意な内向型の人なら、自然に備えている話を聴く能力です。
一方で外向型の人は話を聴くの苦手な人が多いため、内向型の人にとっては大きな強みなります。
2.トラブル回避能力
内向型の人は行動を起こす前に、ある程度時間をかけて考えや計画をまとめた上でアクションに移るので『トラブル回避能力』が高いです。
外向型の人からすれば、「言われたらさっさとやれよ!」と思うかもしれませんが、行動の前に綿密に計画を立てるステップがあるおかげで失敗が起こりくいメリットがあります。
また万が一何かが起こったとしても、それを想定してプランを練っているため、トラブルを回避できるケースも多いです。それに行前の準備も怠らないので、約束やイベントに遅刻することはまずありません。
結果として、内向型の人の仕事にはミス・トラブルが少ないので、時間が経てば経つほど信頼は積み重なっていきます。
3.やり抜く力(GRID)
内向型の人は責任感が強く、自分に与えられたやるべきことに集中するのが得意な気質があります。
これには理由があり無駄な人付き合いが嫌いで、仕事の時間を使う方が有意義だと内向型の人達の多くが考えているからです。
しかもその集中力が長時間が持続するため、最後まで『やり抜く力』があります。
ちなみに『やり抜く力』のことを海外では『GRID(グリッド)』と呼び、知能指数(IQ)よりも成功に起因する資質として重要視されています。
4.深いコミュニケーション能力
内向型はコミュケーションが苦手と思われる方が多いですが、それは正しくありません。
内向型の人が苦手なのは、初対面の相手とと短時間で相手と打ち解ける、あるいは複数の相手とのコミュニケーションです。例えば大勢の人が集まるパーティーや飲み会など。
一方で、1対1の場面でコミュニケーションは決して苦手ではありません。むしろ相手の気持ちに敏感で理解力が高く、共感能力に優れているため相手と密で長期的な関係を築く『深いコミュニケーション能力』は優れています。
ちなみにフォード・モーターの創業者、自動車王のヘンリー・フォードは顧客との関係について「車を1台売って終わりではなく、そこから関係が始まるのだ」と言っています。そのような顧客との理想の関係を構築するのが得意なのが内向型です。
内向型の弱点はレスポンス能力が弱いこと
ここまでは内向型のビジネスでの強みをお伝えしましたが、逆に弱みを知りそれをカバーする方法を知っておくことも重要です。
では内向型の弱点とは何なのか?それは「レスポンス能力が弱いこと」です。
内向型の人間はじっくり考えて答えを導き出すことは得意ですが、その場で即場に反応するのが苦手。予測しない状況に出くわすと、脳がパニック状態になり正しい答えを導き出すの困難となります。
相手に返信するまで考える時間のあるメールやチャットよりも、その場でのレスポンスが必要な電話が苦手なのはその性質のためです。
ただし簡単にできる上に効果アリな対策があります。それは『事前準備』を怠らないこと。
例えば、突然の電話には要件だけ聴き「今、移動中ですので後ほど折り返します」のように伝えると決めておけば、じっくりと思考した上で返事をすることができます。
また自分が話し手になるスピーチ・講演などの場面でも、原稿あらかじめ用意し話す内容を全て決めておき、想定される質問に対する回答も用意しておけばいいのです。アドリブで話す必要なんてありません。
準備・計画は内向的な人間にとっては得意中の得意分野。その特性を活かして、苦手を克服しましょう。
大成功した企業には内向型のリーダーが多い
成功している海外の経営者の人物象について、威圧的で自信に満ち溢れていてリーダーシップが強いTHE外向型の人間を想像する方が多いはず。
具体的には、ロバート・ダウニー・Jrが演じたアイアンマンの主人公のスーパーヒーロー、大企業スターク社の社長であるトニー・スタークのような人物です。
しかし現実は少し違っています。実は海外では今活躍している企業の代表は内向的な人物が多いのです。
テスラ社のイーロン・マスク、メタ社のマーク・ザッカーバーグ、マイクロソフトのビル・ゲイツ、アップルの共同創業者のスティープ・ウォズニアック、グーグルのラリー・ペイジ、彼らのいずれも内向型と言われています。
そのように今アメリカで注目されているハイテクの企業の実力者たちが、いずれも内向型であることを考えると内向型がビジネスにおいて決して不利でないことがわかっていだけるはずです。
カリスマ性なんて仕事で成果を出し続ければ、後からついてきます。それよりも大切なのは、内向型の人の多くが持っている強みの一つ、目標を達成する『やり抜く力』です。
【まとめ】強みをアピールし弱みは準備でカバーする
今回は内向型が仕事で成功しやすい4つ強みと、つまづきやすい弱み、さらにその弱点をカバーする方法についてお伝えしました。
- 傾聴力
- トラブル回避能力
- やり抜く力(GRID)
- 深いコミュニケーション能力
外向型の人間のコミュニケーション能力の高さを見ていると、人前でしゃべるのが苦手な内向型な方はコンプレックスを感じる場面が多いかと思います。
しかしそれは各自が持っている個性なので、劣等感を抱く必要はありません。あなたは自身が持っている強みを磨けばいいだけですからね。
それに話すのが苦手な弱みだって、スピーチやトークの内容をあらかじめて準備しておけば、いくらでも対応はできます。
また本文でもお伝えしたように、最近は内向型で大きな成果を上げる経営者もどんどん現れています。コンプレックスばかり感じず、あなたの強みに自信を持って公私ともに取り組んでくださいね。
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