仕事の問題、人間の関係のモヤモヤ、習慣化できないサボり癖など、多くの大人が抱えている悩みを解決するヒントが見つかる書籍『武器としての漫画思考』。
今回の記事では本書の感想・書評、さらに私が本書を読んで知れたおすすめの漫画作品を紹介します。
いきなりですが、次の言葉はどの漫画作品に登場するものかあなたにはわかりますか?
上記の言葉は過去にアニメ化・映画化がされ、さらに2024年にもネットフリックスで海外ドラマ化された名作漫画『寄生獣(きせいじゅう)』の最終巻(10巻)に登場するセリフです。
ここから先は『寄生獣』のネタバレも含むため、それが嫌な方はここで読むのを一旦中断し、別の記事をお楽しみください。


以下、少し『寄生獣』のネタバレあり。
山中でラスボス後藤との戦いに敗れ大切なパートナーを失うも、ボロボロな体でなんとか逃げ出してきた主人公・新一。彼が助けを求めたのは、山中に住む見知らぬの老婆でした。
満身創痍の新一でしたが、老婆と過ごし彼女の優しさに触れることで、心身ともに徐々に回復をしていきます。そしてこのまま逃げてはいけないと、もう一度後藤との戦いに向かうのです。
上記のセリフはそんな新一に対して、老婆がかけた言葉です。そしてこの言葉が大ピンチになった新一を助け、彼は最後の戦いから生き延びて帰ってきます。
名シーンが多い寄生獣の中でも、特に心に残る場面であり、寄生獣の読者の一人で全巻を所持している私も大好きなメッセージです。
そして今回、感想と書評を紹介する『武器としての漫画思考』の著者・保手濱彰人さんは、このシーンに出会えたおかげで人生が変わり、それがきっかけで漫画を仕事と人生にフル活用するようになったそうです(詳しくは後述)。
『漫画思考』で学年最下位の落ちこぼれが東大合格&年商30億円を達成

本書の著書・保手濱彰人さんの経歴を紹介すると、東京大学の理科一類に現役合格、在学中にビジネスコンテスト優勝し企業、2014年に創業したダブルエル社(現キャラアート)はたったの5年で年商30億円を達成。
凡人の私からすれば、とんでもない経歴…。傍から見れば、勉強も仕事もできるただの天才です。
しかし保手濱さんは高校三年生の時点では、勉強が大嫌いで成績は学年最下位。決して優秀な生徒ではなく、いわゆる落ちこぼれだったそうです。
「このままだと人生が終わってしまう」と諦めていた、そんな時に出会ったのが前述した『寄生獣』のワンシーンでした。
絶対絶命のピンチだった主人公・新一のシチュエーションは今の自分にまさに同じ。
固定観念にとらわれず、もっと視野を広げて周囲へ目を向ければ、新一のように成功の道は見えるかもしれない。
そう思った彼は今までとはまるで違った勉強方法を取ることにしました。歴史や古典を学べるマンガをひたすら読み込み、今までつまらなかっただけの勉強を楽しく実践したこと。
それが成績向上のきっかけとなって、上手く歯車が回って東大には現役合格。

以降も彼は漫画から学び続け、ビジネスシーンにおいても漫画から吸収したエッセンスを活かし、成功へとつなげています。
そんなマンガで人生が劇的に変化した保手濱彰人さんが、人間関係やビジネスが上手くいき人生を好転させる武器となる『漫画思考』を解説してくれるのが本書です。
またビジネスの現場で頻繁に活用される、次の考えや用語についても、関連する漫画の名シーンを通してわかりやすく学べるのも本書の魅力です。
- メタ認知…『ヒストリエ』
- 孫氏の兵法とリーダー論…『キングダム』
- イノベーション理論…『東京リベンジャーズ』
- インテグラル理論…『ドラゴンボール』『鬼滅の刃』『ワンピース』など
- 自己変容…『アオアシ』
- GRID(やり抜く力)…『かくかくしかじか』
- SCARFモデル…『拳闘暗黒伝セスタス』
さらに数多くの漫画作品がコマの抜粋やストーリーの概要と共にに紹介されているので、新しい作品を知るきっかけにもなります。
実際、私は本書がきっかけで、東村アキコ先生の自伝的漫画『かくかくしかじか』にも出会えましたよ。
『かくかくしかじか』は読んでいるだけで、やる気・情熱・を続ける力が湧き上がってくる名作です(本作については記事のまとめに記します)。
添付付録『仕事と人生に効く!激推し漫画100選』が推し作品を見つけるのに使える

本書『武器としての漫画思考』は本編を読むだけで、本棚に閉まっておくはもったない書籍。
というのは付録の『仕事と人生に効く!激推し漫画100選』があまりにも優秀すぎるんです。
この付録内では、『落ち込んだ時に読む』『経営が学べる』『エゲつない戦略論が学べる』『帝王学が学べる』など、目的に応じて様々な漫画作品が紹介されており、新たな作品と出会うためのきっかけとなります。

それに知ってる漫画作品の引き出しがあるのは、雑談などの会話ネタのストックとしてもすごく便利で使えます。
例えば職場の後輩からでマネジメントの相談をされた時、「経営学やマネジメントの基本を学びたいなら、入門書としてマンガがおすすめだよ。『マネーの拳』って言う、ドラゴン桜と同じ作者さんの漫画がなんてさぁ…」
みたいに関連する作品を紹介したら、相手が漫画好きならビジネス書をおすすめするよりも食いつきがある上に、話も盛り上がるに違いありません。
『マネーの拳』はボクシング元世界チャンピオンの主人公・花岡拳が、ビジネスの世界でも頂点を目指すお話。経営戦略をわかりやすく学べる名著としてい、推薦する経営者も多い。
マネーの拳の1巻に登場する、「中途半端は必ず失敗する」は、ビジネス以外の場面においても通用する名言です。
また自分が今まで知らなかったマンガと出会えて、推しとなる作品になる可能性だってあります。
推し作品との出会いには人生を好転させる力があるので、もし一つでもそんな作品が見つかれば書籍代の元は十分に取れます。
前述したように著者の保手濱さんも、『寄生獣』がきっかけで人生が変わりましたからね。
そんな推し漫画と出会うきっかけとなる素晴らしい付録なので、本書を読まれる際にはぜひチェックしてください。
【まとめ】本書のおかげでやり抜く力の重要性が学べる『かくがくしかじか』と出会えた

今回は『武器としての漫画思考』(著・保手濱彰人)の感想・書評とお伝えしました。
本書はお堅いビジネス書ではなく、マンガを通してビジネスで頻繁に使われる用語や考え方を身に着けたい方にはおすすめの書籍です。
また本文中にも書きましたが、私が本書を読んで良かったのが、『かくかくしかじか』という作品を新たに知れたことです。

『かくかくしかじか』は『海月姫』『主に泣いてます』『東京タラレバ娘』『偽装不倫』など、ドラマ化・映画化をされている数々の作品を生み出しているヒットメーカー・東村あきこ先生の自伝的漫画です。
宮崎の田舎の高校の美術部で、決して絵が上手くなかった主人公が「どうやって美大の合格したのか?」「どうして漫画家になれたのか?」
その理由は受験を決めた日から、彼女がひたすらに絵と向き合い描き続けたから。
苦しくても、つらくても、とにかく辞めずに描け!どんな時も手を動かせ!とにかく続けろ!
そんな今の時代はバッシングを受けるような、根性論が全開の作品です。
しかし彼女の実践した『やりぬく力』は『GRID(グリッド)』と呼ばれ、成功するためには頭脳やセンスなどの『才能』よりもはるかに重要であることが最近になり証明されています。
そんなやり抜く力の重要性を気付かせ、自分の中のGRIDの種火を燃え上がらせてくれる作品『かくかくしかじか』です。
資格試験・昇進試験やリスキリングや副業のための勉強など、がんばりたいことがあるけどすぐYouTubeやスマホゲームに逃げ出してしまうような方は、マジで読んだ方がいいです。
やる気がふつふつと湧き上がる、私のガチ推し作品です。